ご挨拶

1986年事務所創立以来、つながりのある方々のおかげで多数の設計監理を経験してきました。

なかでも建築設計事務所としては、数少なくかつ特殊な「ガソリンスタンド」の設計監理に多くたずさわってきました。華々しい建築設計界からはなおざりにされがちな給油所に、他の建築と同様に、建築主の立場に立ちながらも、立地等の諸条件をクリヤーして安全性、合理性、機能性等の「質」を確保していく近代的な意味の「設計」と「監理」をめざしてきました。

  • 本来の「設計」と「監理」の意義
  • 資格者としての責任ある立場
  • 「ものつくり」は、やはり「ひと」が基本、コミュニケーションの重要さ

これらを知ることができたことは誠に感謝です。

一方で、子供時代、学生時代からの住宅設計、(福祉などの建築)への思い強く、二世帯住宅、共同住宅計画、福祉住環境コーディネーターへの取組み、資格取得など、折りにふれ考察と蓄積を重ねています。

日常の生活にねざした、空間に対する興味と考察・・・。バタバタと少しは人生経験も積み、家族、両親、兄姉、友人、知人、そして自分自身の来し方、行く末をみつめる中でそれはより深まり、「リアリティー」となります。「好きなものやひと」、仕事、遊びを「問わずの旅」、建築ではない「異なる分野での体験」なども折りに触れプラスとなっていきます。

こうした中で、現在もこれからも「社会」と「個人」を念頭に置いた「デザインの時代」であることに、そしてまたこの事がまさに重要であることに変わりありません。「必要は発明の母」のごとく、「疑問」、「欲求」→「関心」→「衝動」→「企画」→ 「具体的な考察、プロセスの構築」を進め、入念な調査、幾多の打合せやスケッチの中から「リアリティー」を獲得し、おのずと「世界でひとつだけの設計」に近づいていきます。

住宅の設計については、再スタートと思っていただき応援をお願いできれば幸いです。

「何一つとして『右から左へ・・・』と、できるものなど無い」との強い思いのもと、みなさまの良き話し相手、パートナーとなり、そして学んで行きます。

代表取締役    関 信一郎(管理建築士)

関 信一郎

略歴

昭和25年11月 1日鹿児島生 1歳未満で一家が上京
昭和49年 3月 東京理科大学理工学部建築学科卒
昭和49年 4月 (株)笹戸建築事務所入社 多数の設計、監理にたずさわる
昭和61年 9月 同社を円満退社
昭和61年11月 関良忠(父)と共に(有)関 建築設計を創立、取締役所長に就任、管理建築士として建築設計、工事監理にたずさわる。
平成10年 5月 インテリアプランニング賞‘98コンペに応募(Y+S邸)
平成10年 6月 「簿記3級」を取得
平成10年10月 「ぐんまの家」設計競技に応募
平成11年 7月 リビングデザインセンターコンペ‘99「縁側」に応募
平成12年 5月 「福祉住環境コーディネーター3級」を取得
平成19年12月 関良忠から引き継ぎ代表取締役に就任、現在に至る
平成21年 4月 管理建築士法定講習修了
平成22年 3月 一級建築士法定講習受講(3年毎)
平成24年 3月 一級建築士法定講習受講(3年毎)
平成26年12月 一級建築士法定講習受講(3年毎)
平成29年 5月 一級建築士法定講習受講(3年毎)

趣  味:見る楽しみ、聞く楽しみ、食べる楽しみ(絵、音楽などその時感じたもの)、クラリネット(初歩の初歩、但し長い中断、この先やや不透明の感有りです)

設計監理への取組み—Finding Value, Finding Message

● 生きているぬくもりの感じられる、生活感覚を大事にすること。ライフスタイルを生かしたシンプルでそして柔軟性のある、しかししっか  りした空間構成づくりのお手伝いをします。

● 設計監理では、打合せ、事前調査の重要性を踏まえつつ業務にのぞんでいます。 

    

 

1.建築主とのコミュニケーションの中から導き出されるMessageそして見出されるValue

 

                                “食卓に 箸箱おける 家族有り”

例えばこれは、この家族のくらしや温かみを想像させます。たとえいろいろな日々の生活があっても、食べる事の楽しみ喜びを     期待して、 このとき、ここに、当たり前に集える家族、・・・についほほえんでしまう。家族のこうしたリアリティがMessage”であり、“Value”とも言えるものです

 

例えばこれは、ある時、ある”そば屋”の設えをスナップしたものです。それほど凝った桟の構成ではないにもかかわらず、典雅な風情を醸し出している障子です        おもわず“good job!”と言い出したくなるものはいろいろな所にあるものです。出会いによって例えば“障子”というものの本質や、そのデザイン、空間の大事さ、というものを理解していくきっかけになります。

 さらに目を屋外に転ずれば、なにげない計画立地の自然のなかにもこうした“Value”を発見できます

 敷地内外に見出せる我々のこころを揺さぶる自然や景観”の存在。・・・やがてこれらは次第に愛着へと変わっていくことでしょう

 デザインだけにとどまらず、こうした身の回りのヒトやモノの良さに気付き、日々の生活の中にリアリティのある“Value”を満たして行ければと思っています  そしてこれは“一人のヒト、一片の自然”の中からも必ずや見出すことができるものと確信しています。

 こうした発見出会いをモチベーションにもして、また設計の大筋に据えながら、コミュニケーションの中から導き出されるMessage”と共に、各部のディテールのあり方の基礎にもなるものなのです

 2. 1.に基づく数々の具体的な要望や、自然をはじめとするその計画立地の「価値」(value)や「制限」に基づくスケッチを重 ねて、「デザイン性」、「機能性」、「安全性」、「適法性」、「費用対効果」を確認しつつ、総合的な優先順位や価値判断のもとにデザインを完成させていきます。

3.そして1.、2.により具体的に表現された設計内容に基づき、工事が進められるようにすることです(工事監理の重要性)

何度も原点を振り返りながらこれらを行うことにより、「質」が確保されることになります。

「スペック」と「住み良さ」

例えば住宅について、でも住宅だけではなく家族の心身の安らぎ、充足感、子供の日々の成長や家族構成、生活様式の変化を考えると、長い間密接にかかわってくる長期的な価値はこれから特に重要と考えられます。これがメンタル的にもハード的にもまさに社会を構成する一つ一つの基礎になる事を思うと、この住宅の良し悪しはますます大切なものです。
「福祉住環境コーディネーター」としての資格もそこに出発点があります。
こうした意味で長期的な価値を維持する為には

  • ☆ SI(スケルトン・インフィル)住宅: 内部間仕切り壁位置の自由さ、変更への対応の容易さ
  • ☆ 耐震性の確保: 災害への備え(人命と生活の確保
  • ☆ エネルギーの有効利用: 機器や断熱仕様のみではなく、光の取り入れかた、空気の流れ、建物の耐久性向上

などが望まれるでしょう
しかし、スペックだけではなく同時に、「使い勝手の良さ」や「家の灯」、「街の灯」となるような「街並」を意識したり、「のびやかさ」「自然への広がり」を得る事によって生活を楽しむゆたかさを合せ持つ「住み良さ」が基本にあるべきと考えます。( Y+S邸、ぐんまの家応募案 参照 )

「小さな敷地」と「楽しみ」

都心への人口の回帰、収入の減少傾向を考えると既存の宅地への「二世帯住宅」の可能性や「小さな敷地」に住宅を建てる傾向が強まるのではないかと考えられます。「大きな住宅のミニ版」ではなく、優先順位により何を大切に考えるか、どこの無駄をそぎいかに広く使うかを充分考えることが必要です。生活を突き詰めて考えていく、という意味でむしろ「やりがい」のある「小さな敷地」に「楽しむ住宅」大歓迎です。( M邸、高輪(一)住宅、田園調布(一)長屋住宅 参照 )

「ダレカノタメニ計画」

ご相談や不動産情報があれば、可能性がある限りたとえ設計契約に結びつかなくとも計画案を作成した場合は、計画の考え方を理解して頂く為に、可能な範囲ですがホームページにて公開するつもりでいます。これが次のステップと出会いにつながることを信じて。( M邸、高輪(一)住宅、田園調布(一)長屋住宅、ぐんまの家応募案、「縁側」応募案 参照 )

「パートナー」

規模の大きな案件については、協力事務所の方たちとパートナーを組み、より高い次元の設計業務ができるように考えています。
しかし規模の大小に関係なく、パートナーの重要性は変わりません。

「これからのこと」

福祉分野において、グループホームや小規模多機能型居宅介護施設、高齢者専用賃貸住宅などの可能性に取り組みたいと考えています。

いろいろキーワード

「設計」と「監理」

建築設計事務所は建築主の立場で「施工」とは独立して、施工サイドだけの都合によることのない「設計または監理」を行います。建築主の要望をじかに把握して、それを計画と施工に反映させること。基本的に我々の仕事はそうした手助けをすることに他なりません。しかし忘れてはならないのは、施工にたずさわってくれるどの方々も建築を作り上げる上での重要なパートナーという事。その”手”と”工夫”無しでは完成できませんね

「リビング」と「個室」

住み方や考え方、好みにもよりますが、可能な範囲をオープンなプランに。個室が孤立したり、距離を置いたりするのではなく個室の戸を開け放てばリビングの仲間入り。常に人の出入りがあって個室とかかわりを持つリビングのあり方はいかがでしょうか。

それはリビングであり、ダイニングであり、こどもの遊び場であり、また家事や読書や昼寝のスペースであり、広縁のようなスペースであり、移動のスペースも兼ねているようないろいろな使い方をする「多目的な共有スペース」。そしてこの場でもたらされる“食”は生きる糧、“家族”の最もかけがえのない部分です。LDKを中心に据えた見通しの良いプラン、また庭や坪庭や空なども視線にはいり広がりが感じられるプランをお勧めしたいと考えます。特に若い家族やご夫婦住まいにおすすめの考え方です。( Y+S邸、コンペ「縁側」応募案参照 )

「福祉住環境コーディネーター」

年齢や生活の移り変わりや医療福祉の分野の要望もふまえ、屋内外の居住環境(住宅用途のみではありません)に適切なアドバイスや提案を行う役割を担います。それは適切なバリアフリーだけではなく、毎日の生活を送る「器」として、何を大切に考えるか、生活の根本から全体を見渡す計画、使い勝手が良くいかにその人が住みやすく元気が出るか住宅設計の立場から計画を提示することが必要と考えます。
( Y+S邸、ぐんまの家応募案参照 )

「二世帯住宅」

旧来の親子同居とは異なる、シニア世帯、若い世帯それぞれのライフスタイルを尊重しつつも交流する新しい同居のかたち二世帯居住については、核家族への反省から昨今見直されていると言えるようです。世代または世帯の異なる家族が一つ屋根の下に居住することは、若い世帯にとっては年齢を重ねることに対する理解や思いやり、自分の立場と役割への思考。シニア世帯にとっては、「まだまだ仕事」など自らの自立と若い世代との交流が若々しさを維持することにつながり、また将来子や孫が近くにいる安心感を持てる、ということがベースとなるでしょう。他にも具体的なメリットとしては土地利用のほかに世帯間で融通できる時間や家事、費用負担など

考えなければならないこととしてはシニア世帯と若い世帯それぞれの仕事をはじめ生活の内容やペースには差があるという事です。同居型、完全分離型、中間型いずれの場合でもこの事を念頭に置くことは不可欠です。特にシニア世帯が元気で、食事など自分達の日常の事ができる間はお互いを尊重することが重要でしょう。但し将来的に加齢などによってその良い状態がいつまで持続できるかが問題で、その不安がなかなか決定を下せない理由と思われます。

重要なのは例えば親への思い、子への思いをもとに、ある時は悩み、自分たちの事、お互いの事を考え、気遣いながら、“家族の状態に合わせてお互い何を大事にしていくか”、という事だと思われます。プラン上の同居型、完全分離型、中間型などということは結果にすぎない事と思われます。“何々型”ではなく“二世帯居住”と言うことで良いのです。またお互いを尊重することでより長生きをすることが可能ならそれで良いのでは。

世帯間でコミュケーションをとる工夫と努力、その暮らしの状態が成り立たなくなる場合の対処を予め話し合っておくことはどのケースでも変わらない不可欠な事と思われます。 ( Y+S邸、ぐんまの家応募案参照 )

村山正徳さん
プロの写真家さん 男のスポーツ、一方では星、花などもテーマ
東京都町田市在住

コヤマナオコさん
CDデビューもはたしたシンガーソングライター ライブ活動をしつつ子育て中
埼玉県川越市在住

小山暁子さん
講師をするかたわら自宅の”炉”にて熱心に作品作りに励む
東京都町田市在住

(有)コウチヤさん
弊社ホームページを忍耐強く作成していただいた経験豊富なエンジニア
神奈川県相模原市在住

たねや                                                                                   暑かったこの夏は戴き物や贈り物でお世話になりました 和菓子から洋菓子まで

小津和紙博物舗                                                                      江戸時代より350年続く日本橋本町の和紙の老舗

東京新高屋                                                                         江戸天保年間浅草に始まるといわれる”べったら漬け”の伝統を継ぐお店、宮内庁御用達

建築家紹介センター(http://kentikusi.jp/)                                                     一級建築士が運営する建築家紹介サイト、建物を建てたい方に建築家をご紹介